木曽のすんき漬け

12月11・12日、東京農業大学「食と農の博物館」にて、『第3回 信州:木曽の観光と物産展』が開催されました。

そこでは、木曽地方に伝わる日本唯一の無塩漬物「すんきを使った「すんきそば」の試食ができるというので、行ってみました。

 木曽のすんき_convert_20101221193654

木曽地方では赤かぶ漬けが有名ですが、すんきは、その赤かぶの葉っぱを漬けたものです。

「米は貸しても塩は貸せるな」と言われるほど塩が貴重だったj時代に、木曽地方の先人の知恵と工夫を重ねて生み出された無塩の発酵食品で、減塩食品としても、また豊富な食物繊維でも注目されている、保存食品です。

そのお味は・・・
すんきをそのままいただくと、酸味だけが強くて繊維もやや硬くて、お世辞にも美味しいとは言えませんでした。
でも写真のようにお蕎麦の汁に入れてあると、なるほどすんきの豊富な乳酸菌の作用により、良いダシが出て、また火を通すことで繊維も柔らかくなって、ぐんと美味しくいただけました。
比較的柔らかいすんきであれば、そのまま器にとり、かつお節と醤油をかけて食べたり、味噌汁に入れて「すんき汁」、蕎麦と一緒に食べる「すんきそば」が一般的な食べ方だそうです。最近では「すんきおやき」、「すんきカレー」、「すんきドレッシング」など、すんきを使った加工品が次々と誕生しているとか。


~気になるすんきの作り方を聞きました~

①赤かぶの葉をさっと湯がいて、刻む(長いままなら「長漬けすんき」)。
②1と、昨年漬けたすんき("種")を、交互に樽に詰めていく。種の方が少なく。
③コタツの中などの温かい一定温度にて、重石はせず、一晩置く。

これで、翌朝、全体があめ色になっていれば、醗酵した証拠。
(すみません、聞き書きなのでいい加減で(^▽^;))


ほほぅー、納豆菌のように、すんきの元種があれば、作れるわけですな。
地元の人たちは、「10月下旬くらいから収穫した赤かぶの葉を漬けて、翌年2月くらいまで食べます。その後は冷凍しておいて、種としてまた使うんです」とおっしゃっていました。きっと、家庭の味はそれぞれなんでしょうね。

ならば、赤かぶかもしくは普通のかぶの葉を使って、すんきを自分で漬けることも可能かもしれない、と思って、すんき漬けを2袋買ってきました(笑)。実行した際にはまたご報告いたします。

木曽地方でも、家庭でこのすんきが漬けられているのは、山村部の少数地域のみだそうです。冬は家の中でも凍ってしまうほど寒い地方ですから、塩を使わなくても雑菌が繁殖しないで醗酵し、このすんき漬けが生まれたのではないかなと察します。

ちなみに、すんきの漢字表記は「酢茎」。木曽の旅館で「すんき汁」(味噌汁)を出したところ、「腐っている!」と言うお客さんもいたそうです。


それにしても、もし木曽生まれの人がこの物産展に立ち寄ったら、近年の発酵食品ブームはここまで来たか!と思ったかもしれません(笑)。こんなマイナーなお漬物が、長野県味の文化財に認定され、全国へ向けて紹介されようとしているのですから!

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プロフィール

nukaman

Author:nukaman
世田谷区在住 おかべなおえ
ぬか漬けの魅力を人から人へ、次世代へと伝える活動『ぬか漬けマラソン』を主宰。各所でぬか漬け講習会を開催しています! 漬け物研究家。
連絡先
nukadukemarason
@gmail.com

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