小泉武夫先生の講演ー後編

前記事からの続きです。

⑤放射能問題

このテーマに入って直ぐ、「放射性物質が体内に入ったとしても、味噌を食べることで、有害物質はどんどん抜けていくことが分かってきたんです!!」と小泉先生は、いきなり、力強く、こうおっしゃいました。私は、お尻の下からゾクゾクっとして、歓喜の声をあげそうになりました。味噌や塩が良い、ということが言われているのはもちろん知っていましたが、それが立証されたとあれば、また小泉先生の口から直接聞けたというのは、とてつもなく大きな安心になったからです。

以下、ノートをまとめます。

小泉先生は、ご自身の著書『FT革命』(2002年6月刊)の中で、「IT革命の次は、FT革命(Fermented Technology)だ!」として、発酵技術が様々な社会問題を解決してくれる、と説く。ガンや難病、生ゴミ、環境、食糧・・・。実際、水質問題は、醗酵技術によってクリアできたし、生ゴミ処理でも目覚ましい成果が出ている(*1)。
そして今度は放射能問題も!!(この本の中ですでに原子力発電に異議を唱えておられる!)

小泉先生のご友人で、広島大学名誉教授の渡邊敦光(わたなべひろみつ)氏は、S48年から現在まで、放射線の生物影響に関する研究をされてきた。甲状腺や消化管への放射線影響を、米・英国の最先端で研究し、その結果、味噌の効果は多岐にわたって、実際に科学的に証明されはじめている。その内容を分かり易くまとめた本が『味噌力』(2012年3月刊)だ。

味噌力

味噌の研究は、長崎の病院で被爆した秋月辰一郎医師(*2)と看護士であった奥様の食生活や、診療経験の事例が発端になっている。被爆した後も、毎日ワカメの入った味噌汁を常食していたらしい。秋月さんは被曝しながらも89歳まで生き、奥様は未だにご存命でいらっしゃるようだ。たまたま長崎は塩蔵ワカメの産地であり、ヨウ素が豊富に含まれる海藻と、味噌の組み合わせが、長生きの秘訣だった。

原発事故の後、「放射性物質から体を守る食品——1日2杯の味噌汁が効く」と、渡邊教授の言葉は朝日新聞にも掲載された。

結論から言うと、免疫力が高いほど、体の浄化作用が働く、ということだ。
人間の最も免疫が高いときは、赤ちゃんのとき。母乳にはたくさんの免疫が含まれるからだ。赤ちゃんから成長していくと、毎日少しずつ体重が増える。これは新生細胞が増えるからで、この細胞もたくさんの免疫を作る。では成長が止まったころから、免疫はなくなっていくのか? 否、その後は、腸で免疫を作るように切り替わる!
人はみんなガン細胞を持っている。ガンを発病しても、NK細胞(*3)(=ナチュラルキラー細胞、生まれつき(natural)の細胞傷害性細胞(killer cell)という意味) という免疫細胞が、がん細胞を一つずつ体当たりで攻撃するのだが、NK細胞が多く集まっているのは腸であり、腸を大切にすることで、NK細胞を活性化させることができる。

腸を大切にするには、
①繊維食品を毎日食べること
②腸内に住み着く菌をたくさん摂ること

→腸を刺激する→腸が運動する→腸が強くなる

小泉先生「これは大腸生理学の話になるけどね、腸を通るときに、悪い菌が繊維に吸着されて、(便になって)外に出てくる。これは面白いことに、磁石のマイナスとプラスのようだ、って言うんです。つまり繊維がプラス、悪い菌はマイナスだから、吸着される。残しておきたいビフィズス菌のような有用菌は、プラス。繊維は、、、例えて言うなら、テーブルに墨をこぼした時、雑巾でも新聞紙でもいいから拭うでしょ?そうすると、雑巾や新聞紙は繊維でできているから、よく墨を吸着するんです。酵素ジュースをいっぱい飲むより、野菜をいっぱい食べなさい。繊維だから!」

以上、小泉武夫先生の講座ノートでした。




(*1)・・・小泉先生がご親戚の土地を借りて福島県須賀川市に建設した巨大な生ゴミリサイクル施設では、微生物の力のみ(燃やさずに)、醗酵させることによって、生ゴミを肥沃な堆肥に変える。これによって有機農業ができ、その土で作ったトマトは水に沈む。建設費用は3億円かかったが、3年でペイできた。現在、三風(さんぷう)という会社を立ち上げ、運営しており、施設は拡大中。
三風HP→ http://www11.ocn.ne.jp/~heiwa/

(*2)秋月辰一郎(1916-2005)
1945年8月9日 長崎で、爆心地から1.4キロにあった浦上第一病院(現・聖フランシスコ病院)で被爆した医師。
著書『体質と食物』にはこう書かれています。「その時私と一緒に、患者の救助付近の人々の治療に当たった従業員に、いわゆる原爆症出ないのは、その原因のひとつは、「わかめの味噌汁」であったと私は確信している」


(*3)NK細胞についてはこちらに分かり易く解説されていました↓
http://special.nikkeibp.co.jp/as/health/ank2/


「1日2杯の味噌汁が効く」を取り上げた『AERA』2011年6月13日号についての記事
http://yukurinashi.blog.so-net.ne.jp/2011-06-17-2354

調べてみると、反論もあるようですね↓

「1日2杯の味噌汁が効く」に反論する記事
http://www.foocom.net/special/4379/

反論の論拠は、「動物実験だけで結論付け、人体実験をしていない」と言っていますが、長崎で被爆した秋月医師やその周りのスタッフ、患者さんたちにもワカメの味噌汁と塩を入れて炊いた玄米を日常食としていた、という事例は、まさに立派な人体実験じゃありませんか?と私は思います。例えばNK細胞については、英国の栄養専門誌に2010年、日本の研究結果が掲載されたけれども、その手法というのもこんなもんです↓


「山形県舟形町と佐賀県有田町に住む健康な高齢者計約140人を2グループに分け、8~12週間、一方にはブルガリア菌の一種である「R―1乳酸菌」を使ったヨーグルトを1日90グラム食べてもらい、もう一方には牛乳を1日100ミリ・リットル飲んでもらった。
その結果、両町とも、NK細胞の働きがもともと悪かった人たちがヨーグルトを食べると、働きが顕著に改善していた。さらに、摂取後の問診や血液検査などの結果、ヨーグルトを食べていたグループは、「風邪やインフルエンザにかかるリスク」の数値が、牛乳のグループの4割以下に減少していた。」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=64948


何を信用するか。私は、永く残ってきたもの(経験値の高いもの?)、味噌とかぬか漬けとか、そういうものは、信用したいなあ、いえ、信用しているんです。

ただ、今回の話は、あくまで放射性物質を対外に出す、という話であって、自然界には残ってしまいますから、「じゃあ味噌とか醗酵食品を食べていれば原発を続けていっていいの?」というと、それは違います!もちろん断固、反対です。

小泉武夫先生のお話を聞いて、気付きや再認識がありました。ありがとうございました!!そしてこれからも、勉強していかなければ。

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プロフィール

nukaman

Author:nukaman
世田谷区在住 おかべなおえ
ぬか漬けの魅力を人から人へ、次世代へと伝える活動『ぬか漬けマラソン』を主宰。各所でぬか漬け講習会を開催しています! 漬け物研究家。
連絡先
nukadukemarason
@gmail.com

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